ラフマニノフ記念コンサートホールへの道のり
こんにちは。
前回書いたとおり、金曜日にクラシックコンサートに行ってきました。
このコンサートホールは、『ラフマニノフ記念フィルハーモニア2 』。
モスクワの南にあり、最寄り駅のユーゴ・ザパードナヤからシャトルバスに乗らなければならないので、少し不便です。
だいたい19時からコンサートがスタートしますので、18時20分か、45分発のバスに乗れば間に合います。
1番の地下鉄、いわゆる赤のラインで、中心地から乗るとして進行方向一番後ろに乗ると近いです。
改札を出て左へ行き、右側の階段で地上へ出ます。そのまままっすぐ行き、1番前先のバス停にシャトルバスが来ます。
おば様やおばあちゃん達がたくさんいるので、すぐわかると思います。
私の職場からはそんなに遠くないので、仕事帰りにも行けます。
私はいつも、ユーゴ・ザパードナヤ駅前にあるショッピングモール、AVENUEの地下にあるパン屋さんで腹ごしらえしてから行きます。AVENUEへ行くには、地下鉄から左の階段で地上へ出て下さい。
入って左へ行くと、地下へ行けるスロープのエスカレーターがあります。降りたらすぐ前、右手に見えます。
ここには、私の大好きなハチャプリや、野菜のパンや甘いパンなど、沢山の焼きたてパンが並びます。
そして、ロシアの定番ファーストフード、シャウルマ。ご存知ケバブのようなもので、薄い生地で巻いたバージョン。
このお店にも、お肉をグルグル回して焼く機械がいつのまにか導入されたようで、シャウルマ目当ての人達が結構待っていました。
ここのシャウルマは少しお高め。160ルーブル(約320円)。
でも、清潔な店内で座って食べられるし、ボリュームたっぷり。
野菜、お肉の他に、たっぷりのピクルス、そして、少し珍しいのですが、フライドポテトも入っています。
ロシアでは辛いものは苦手な人も多いです。なので、辛いソースはお願いしないと入れないお店もありますが、ここはオーダーなしでもたっぷり辛いソースが入ります。私は大歓迎。でも苦手な方は、抜いてもらった方が良いくらい、ちゃんと辛かったです。
このお店、気に入ってはいるんですけど、レジのお姉さんもちょっと辛口。
忙しいし、気持ちも少しわかるし、ここはロシアなので、冷たくされてもあまり気にしないようにしましょう。
前の人の買い物が終わったので、
「こんにちは!」
と言うと、まだお金をレジに入れ終わってなかった彼女は、
「ちょっと待って!」
あ、そうね、お金しまわないとね。
で、しまい終えて、
「で?」
「シャウルマひとつ、店内で。」
「は?」
「シャウルマ」
「あぁ、160ルーブル。」
「カードで」
「はい」
カードの機械がいつものタッチでは反応しなくて、あれ?どこだ?とモタモタしているとすかさず、
「お姉さんよく見てよ、ここ!」
「あ、そうか。」
「店内ね?」
「はい。」
「じゃあ少し待ってて。はい、レシート。」
「ありがとー。」
おー、今日もピリッとしてたなぁ。
私の前に買ったおじさんが戻ってきて、
「温めてくれる?」
と聞きましたが、間髪入れずに、
無理、と首をふっていました…。
でも、これもまた、味わい深いもんです。
面白いと思えたら最高!
でも、ちょっと怖いから、あんまり至近距離で写真は撮れませんでした。小心者なので…。
私が帰る頃、この3倍くらい並んでました。
金曜日の夜で、そこそこ疲れていましたが、お陰様で元気を取り戻し、いざ、コンサートへ。
ちょっと前置きが長くなったので、
コンサートについては、次回書きますね。
チェーホフ記念モスクワ芸術座 ゴーゴリ『-外套 がいとう- 』①
こんにちは。
前回、「明日はゴーゴリを観に行きます!」と書きました。
そして、昨日。
待ちに待った『外套』。
私は年明けから、ゴーゴリにはまっていました。
『外套』は、『罪と罰』同様、昨年に一度読んでいました。
前回は岩波文庫で読んだのですが、
「いま、息をしている言葉で、もういちど古典を」
のコンセプトであらゆる古典を新訳している、光文社古典新訳文庫でも読んでみたくて、図書館で借りて読みました。
かなり斬新な新訳でした。こればっかりは好みなので、良い悪いではありませんが、私個人としては、『外套』に関しては、岩波文庫の訳のほうが好みでしたので、さらにもう一度、岩波文庫で読みました。
計3回ですね。短い話なので全く苦ではありません。
2月28日にこの劇場でやる事は知っていましたが、気づいた時には満席。
チケットは取れないまま、万が一のために何度もチェックしていました。
そして、10日程前に1席だけ空きが出ました!
すぐに購入。それからずーっと心待ちにしていました。
主人公の役人、アカーキー・アカーキーエヴィチ・バシマチキンが、どんな風に演じられるのか。私の中でイメージは出来上がっています。
ぴったりなのか、期待以上なのか・・・。
劇場の新館、席数も少ない小さな舞台ですから、間近で観ることができます。俄然、期待は高まります。
少し腹ごしらえをして、チケットを手に劇場へ向かいました。
この劇場は初めてなので少し離れた新館がわからず、極寒の中チケットを売っているダフ屋のおばちゃんに場所を尋ね、無事に入場。
この劇場は、本館、別館、新館とあります。
【本館】
【別館(小ステージ)】
【新館】
今回私が行ったのはここ。
下のお姉さんに、『外套』は2階だと言われ、持ち物チェックを通って2階へ。
そして、劇場のお姉さんに、挨拶をしてチケットを渡しました。
すると・・・
お姉さん「知ってますよね?」
私 「何が?」
お姉さん「今日、『外套』は中止ってこと。」
私 「えー!何で???」
お姉さん(首をすくめる)
これは、中止ったら中止。ってことですね。
私 「で、何やるんですか?」
お姉さん「******。」
私 「私、それ知らない・・・。『外套』しか見たくないから・・・。」
お姉さん「じゃあ、チケット売り場に行ってくださいね。」
こんなことって・・・。
いや、あるんです。こんなこと、あるんですけど、本当に楽しみだったのでショックで・・・。
とぼとぼ降りていって、荷物チェックのおじさんに、
私 「『外套』やらないんだって・・・。」
おじさん「だからさっき言ったでしょー。」
私 「そっか、私分かってなかったー。チケット売り場ここですか?」
おじさん「チケット売り場は外出て右ね。」
私 「ありがとう。」
おじさんは、『外套』を観る気満々の私に、今日は変更だって教えてくれていたんですけど、私はおじさんの言葉の中の、『外套』だけ聞いて、
「そうそう私、『外套』観るんだー。」
と、全然理解していなかったのです。
チケット売り場で返金処理をしてもらい、帰宅することに。
「サイトで買ったでしょ?カードに返金するから、書類に、名前と電話番号とパスポート番号書いて。」
と言われたんですが、今日に限ってパスポートを忘れていて、ついてないなー、と思い、
「今日パスポート忘れちゃったんです。」
と言ったら、
「・・・・。じゃあいいわ。」
え?いいの?なんだそれ・・・。まあいいか。
というわけで、手続き終了。
【チケットカウンター】
ただでさえ会話が難しいのに、窓口のマイクの調子が悪く、途切れ途切れなので大変でした。
チケット売り場の横には、『カフェ チェーホフ』があります。
うっすら覚えているのですが、10年ほど前に旅行で来た時に、ここで一人でボルシチを食べたような・・・。
もちろんロシア語は話せないし、フランス語は通じないしで、「ボルシチ!」と言ったら優しいお兄さんが対応してくれました。懐かしい。
【カフェ チェーホフ】
転んでもただでは起きない私は、近くにある、私の好きな場所へ。
伝説のバレリーナ マイヤ・プリセツカヤさんの銅像と壁画がある小さな広場。
【プリセツカヤさんの壁画】
白鳥の湖ですね。モスクワに来てからずっと、私の携帯待ち受けにしています。
寒すぎて、うまく撮れませんでした。
演目は『カルメン組曲』ですね。大きな花の髪飾りが印象的でした。かっこいい!
それにしても、この冬一番かって程の寒さで、おそらく-20度以下でしたので、手袋をとって写真を撮ったら一瞬で指先に激痛が。
そそくさと地下鉄へ向かい、次回は絶対に『外套』観るぞ、と決意を新たにしました。
というわけで、今日は観れなかったです。というお話でした。
また、新しい体験ができたので、レベルがひとつ上がったということにしておきます。
最後に、劇場がある カメルゲルスキー横丁の写真をお届けします。
キラキラできれいです。
【チェーホフさん】
わかりますか?以前にも登場しました。右にいらっしゃるのがチェーホフさんです。素敵。
【カメルゲルスキー横丁】
飲食店が並び、にぎやかな通りです。
あ・・・。今、チケット代の750ルーブル(約1500円)が銀行へ返金されたというメッセージが入りました。
(これ本当です。凄いタイミング。)
きりが良いので、この辺で。
明日は、オーケストラ(バイオリン、ピアノソロ)のコンサートへ行ってきます。
チェーホフ記念モスクワ芸術座 サイト
モッソヴェート劇場 『Р.Р.Р』ドストエフスキー 『罪と罰』
こんにちは。
今回は、私の大好きな劇場、モッソヴェート劇場をご紹介します。
マヤコフスカヤ駅徒歩5分、チャイコフスキーコンサートホールを通り過ぎ、その横の劇場も通り過ぎた先にある、公園の中にこの劇場はあります。
公園の入り口から劇場までのストロークもまた良い。
夜はライトアップされ、とてもキレイ。
中に入ると、ダンスフロアのようなホールがあり、吹き抜けの上の階では軽食や飲み物がいただけるビュッフェになっています。
途中の休憩時間にはピアノ演奏があり、音楽も楽しめます。得した気分。
劇場内はこんな感じ。
私は1番上のバルコニー席の1番前を取ったのですが、足元がかなり狭いので足が常に90度。
バルコニー席をとる場合は、1つ後ろの席が良いかもしれません。
ちなみに、私の席は舞台から遠いですが、350ルーブル(約700円)。安い!
私は以前に一度読んたのですが、だいぶ忘れてしまったので、去年の年末にもう一度読みました。重いと敬遠しがちですが、私はとても好きです。読んで良かった…。って心から思える本です。
ドストエフスキーで一番好きなのは、『白痴』ですが、これは去年同じこの劇場で、元生徒のロシア人夫婦と一緒に観ました。これもとても良かった。その時に、『罪と罰』も素晴らしいと聞いて、早速チケットを取りました。
『罪と罰』は、ロシア語では『Преступление и наказание プレストゥプレニエ イ ナカザニエ』ですが、この劇場での題名は、『Р.Р.Р』。
これは、主人公の名前、
『ロジオン・ロマーヌイチ・ラスコーリニコフ』の、頭文字。
ローマ字では 「Р」は「ピー」ですが、キリル文字の「P」はローマ字でいう「アール」なので、主人公の名前の頭文字は『Р.Р.Р』ということになります。
フロアには、所属俳優さんの写真。
今日の俳優さんたちを探します。
私が休憩時間に、ドゥーニャ役の女優さんの写真を撮っていると、
「彼女はソーニャ?」
と、ロシア人のおじさまに聞かれたので、
「彼女はドゥーニャ、ソーニャはこっちの彼女ですよ。」
と教えてあげたりして、面識は無くても、同じものに興味を持つ同士、話ができたりします。
そして、今回の舞台装置は本当に素晴らしくかっこ良くて、無機質な装置を回転させながら、シーンの変化を表現していました。
感動!
特に、始まり方から既にグッと来て、そのまま入り込めました。
主人公のラスコーリニコフ役の俳優さんは、イメージにぴったりでしたし、ラスコーリニコフを心理戦で追い詰めていく予審判事ポルフィーリー役のベテラン俳優さんの演技は、たまらなくいぶし銀で拍手喝采でした。
何度かブログに登場しているロシア人女子大生、なっちゃんは3回観たそうです。また観たいと言っていました。
私もロシア語が上達したら、もう一度観たいです。
その他のロシア人の友人も含め、この劇場が一番好きだと言う声は多いですね。
この劇場では、チェーホフの『桜の園』や、『三人姉妹』、『ワーニャ伯父さん』など、他にも有名どころを観ることができます。
先に本を読んで、ストーリーを頭に入れておけば、何とかついて行けます!
明日は念願の、ゴーゴリの『外套』を、チェーホフ記念モスクワ芸術座で観てきます。
また報告しますね。
モッソヴェート劇場サイト
https://mossoveta.com.ru/
モスクワでヨガに通う
こんにちは。
モスクワへ来てすぐに始めたヨガ。
仕事を色々始めたのをきっかけに行かなくなって早や1年。
もともとスポーツ少女だった私。
昨年、ずっと負け知らずだったかけっこで甥っ子に負けてしまうという事態に愕然とし、ショックを引きずりながら、これは運動をしなければと思っていました。
そして、少し仕事が落ち着いた今、思い切ってヨガを復活することに。
家の近所でも探しましたが、やっぱり以前に通っていたスタジオが、内容的にもお値段的にも私には合っているのでそこへ戻ることにしました。
2店舗あるのですが、より家に近い方で予約。
前から気になっていた、背骨に良いヨガのレッスンを選択しました。
え、こんなところにあるの・・・?という感じの怪しい場所から入るのですが、スタジオ内は、とてもいい感じです。
【カフェブース】軽食や各種飲み物、デトックスドリンクなどもあります。メニューを良く見たら、豆腐の味噌汁もありました。健康食ということでしょうね。なんだか嬉しいですね。
【リラックススペース】レッスンの合間はみなさんここでくつろいでいます。
【スタジオ】窓も多く、光も入って気持ちがいいです。
ただ、ここはモスクワ。もちろん終始ロシア語です。
初期のころ、何も話せない私は受付で何か聞かれても、全然分かりませんでしたので(それでも一人で通っていた)、一応先生には、ロシア語が話せない事を先に言っておきました。
そうすると、側に来て直接直してくれたり、少し英語で指導してくれたりしました。
基本、みなさん親切です。
でも、以前話が通じなくて受付のお姉さんに、イラッとされたことがあったので、今回は1年経ったし、少しは分かるし、堂々と、「全然問題ないです!」という感じを醸し出しながら行ってみました。
親切な受付のお姉さんの、
「予約しました?初めてじゃないですか?スタジオの中の事、わかります?」
と言う質問もクリアし、お金を払って更衣室へ。
ひと安心。
ここの料金は、17:30までのレッスンは500p、それ以降は720pです。まとめて買うと、割安な価格もあります。ヨガマットを借りるには20p。休日も同じ。
なので私は休日の朝に行くことにしています。
私が選んだクラスは、そこまでハードじゃないけど背骨に良いヨガなので、首や背中に筋肉が無く、骨の湾曲に問題がある私にはぴったり。
60歳をゆうに超えているであろう方々も長く通っているようで、私でも少しきついポーズにもしっかりついて来ています。
継続すれば筋力はつくんだと改めて思いました。
さらに、先生がとっても美しい。顔もスタイルも良くて、声も私には心地よい。私はヨガをする時に、声が好きでないとあまり集中できないので、この先生は当たりでした。
と言っても、全部ロシア語なので、8割方分からないですけど。
BGM的な…。
それに、こんなスタイルになりたいなあ、と思いながらできるので、効果も増しそうな気もします・・・。
休日、ヨガから一日をスタートさせると身も心も引き締るので、気持ちよく続けられそうです。
気になる方は、サイトをのぞいてみてくださいね。
カウラ ヨガスクール
地下鉄 ツルゲーネフスカヤ / セミョーノフスカヤ
Школа Каула-йоги - ЙОГА-ЦЕНТР в Москве
モスクワの雪事情
今年は雪が少ないね、なんて話していましたが、やはりそれなりに降って積もっています。
ちょっと油断して気温が上がると、
と言っても5度以下ですけど、
道がビシャビシャで、それこそ大変。
サラサラの雪がズンズン積もる方が良いのです。
今日は、うちの直ぐ前にあるスーパーへ買い物に。
結構雪深い。
ほんの数メートルの間に、雪かきしている人が何人もいます。
歩くぶんには良いのですが、車はそうは行かない。
車が雪に包まれているので、乗るまでにも作業が必要。
だって、こんな感じだから…
これ、雪に埋もれた車です。
出かける気を無くしそうですね…。
乗れても、前後の雪かきをしないと出発できません。
でも、女性も実にたくましく車の雪を道具を使って対処していました。
きっと毎度の事で、慣れているのでしょうね。
ちなみに、日本とはパーツの数が違う、雪だるまをご紹介。
夜だったので、画像が悪いですが、
ロシアの雪だるまは、
顔、胴体、足?の3パーツで作られます。
日本の様な、2パーツの雪だるまは見かけません。
この写真はさらに、腕がある特別バージョン。
先日、日本人の友達と、夜ご飯を食べていたら、横に座っていたお孫さん連れのおじいさんに、
「外で一緒に雪だるまを作りませんか?」
と、お誘いを受けました。
私達が食べ終わるまで待つからって。
ゆっくり話もしたいし、時間的な余裕も無かったので、丁寧にお断りしたのですが、日本人は雪だるまを作ったことが無いと思われたのかな?
と思い、
この冬、実家の金沢で姪と作った雪だるまの写真を見せてあげました。
もちろん2パーツのやつ。雪うさぎ付き。
スタイルが全然違いますね。
国によって雪だるまが違うのも、
興味深いです。
モスクワ 最新 郵便局事情
先日オフィスに届いた郵便局からのお知らせ。
最寄りの郵便局に小包が届いている、との事。
でも、誰からの 何の小包かは一切書かれていません。
先輩曰く、
「それ書いちゃうと、取りに来ないからじゃない?」と。
確かに…。
例えば、カタログやパンフレットなどのお届け物なんて、どうでも良いものは多分取りに行かないから、郵便局が困る。
賢いですね。
まあ社会見学も兼ねて、私が取りに行くことに。
早速、所長の委任状を持って出かけました。
郵便局はロシア語で、
Почта ポーチタ。
入ってみましょう。
カウンターが並んでいて、色々なハガキや封筒などを買うこともできます。
インターネットのブースも。
そして!
最新のシステムがこちら。
依頼の内容に応じた整理券を取るマシーンが設置されています。
発送、受け取り、支払い…
など、細かく分かれています。
私は受け取りなので、
Получить ポルチーチ
受け取り の画面をタッチ。
すると、さらに細かい画面が登場。
小包、手紙、さらに、支払いの有り無しも書かれています。
そして選択すると、ウィーン!
と、整理券が出て来ました!
ウィーン、ガチャ!
ヒラヒラーっと、そのまま下のゴミ箱へ。あらら。
ちゃんと受け取らないと、自動的にカットされ、ゴミ箱へ上手いこと入るシステム?になっていました。
気をつけましょう。
でも、もともとロシアの順番待ちは、整理券も無く、並びもせずに一番最後の人を探すシステムです。
後から来た人は、「誰が最後ですか?」
と聞いて、前後の人をお互いに確認します。
だから、おばあちゃん達は、この最新マシーンを目の当たりにして、オロオロ。
そして、その様子をついつい見学していた私を見つけたおばあちゃんが、
「ちょっと、お嬢さん。これわからないんだけど、どうやるの?ちょっと来てよ。」
はいはい、
「送るの、受け取るの、どっちです?
お金は払います?じゃあこっちですねー。」
ウィーン、ガチャ!
ヒラヒラーっと整理券はゴミ箱へ。
「Ой! (オイッ)」とおばあちゃん。
この「オイッ!」は、
日本語で言うところの、
「おっと!」とか、「あ!」とか、
驚いた時の感嘆詞。
私はこれが大好き。
真似しているうちに、今では私もこれが癖になっています。
そんなこんなで、最新の整理券と共に、おばあちゃんを無事に送り出しました。
その後も、マシーンに翻弄されるおばあちゃん方続出。
ウィーン、ガチャ!
ヒラヒラー
「Ой! (オイッ)」
ウィーン、ガチャ!
ヒラヒラー
「Ой! (オイッ)」
しばらく観察してしまいました…。
おや?
ふと気づくと、私の後に整理券を取ったおじさんが、呼ばれてもないのに窓口へ。
そして、小包を受け取っているではありませんか。
何?と思った人は私だけではなく…。
そそくさと並び始める人々。
それでは、と私も。
ご想像の通り、整理券の出番はありませんでした…。
最新のシステムが導入されていましたが、まだ使いこなせていないみたい。
そういうところが、たまらなく可愛いモスクワなのです。
耳かきの使いみち
モスクワに住んで、ロシア人が日本のアニメはもちろん、文化や、歴史にとても興味を持ってくれている事を知りました。
実は縁あって、細々と日本語を教える仕事をしているのですが、生徒達は本当に日本が大好き。日本のアニメのリュックにTシャツまで着て、授業に来る生徒もいます。
特に、宮崎駿監督のアニメの人気は本当に世界規模なんだと実感します。
日本人として、本当に嬉しい限りです。
そして先日、元生徒が自宅に招待してくれました。
「天ぷらを食べに来てください!」と。
日本旅行から帰国したばかりのG君と、奥さんのNちゃん。2人で一生懸命作ってくれました。
お味噌汁と天ぷら!
茄子、かぼちゃ、人参、海老の天ぷら。
奥さんのNちゃんは本当に可愛らしい人
で、天ぷらを揚げながら、
「ハイッ!アイッ!エイッ!」
と、掛け声をかけながら、油はねをよけてヒラヒラしています。
とんでもなく可愛い!
お見せできないのが残念です。
そんなNちゃんは、油の温度が上がりすぎて、天ぷらが少し茶色くなってしまったことで、G君に、
「天ぷらは白いです!お願いします!」
と、やんわり怒られていました。
でも、オタフクソースで食べた天ぷらは、新感覚でとても美味しかったです。
G君はお味噌汁係。
これはしっかり日本のお味噌汁!
デザートは、抹茶ケーキ。日本で買ってきたとの事。抹茶の味が濃くて美味しかった。ロシアのジャムを添えて。
その後は、数えきれないぐらいの日本旅行の写真を見せてもらいました。
見きれなくて、半分は次回に持ち越しになりました…。
そして、お土産。
「みちこ先生は、きれいな長い髪を持っていますから、これをどうぞ!」
わかりますか?
耳かきです。
先についているのは…
そう、ロシアでも大人気のトトロ!
Nちゃんが、
「みちこ先生!ほら!」
と、後ろを向くと…
なるほど!
かんざしにしていたのです。
Nちゃんと一緒にかんざし姿で1枚。
ちょっと分かりにくいですが、色違いのトトロです。
新しい耳かきの使いみちを、ロシア人夫婦に教えてもらいました。
私も、もっと日本の事を教えてあげたいです。