地下鉄の駅の御利益?
自己紹介にも書いたけれど、
本当に気付いたらモスクワに居て、
たまに、何で此処に?と、
思って笑える瞬間があります。
色々考えました。
そして、最近もしかして…?
と思い当たる節が。
彼と付き合っている頃、
8年前にモスクワに旅行に来ました。
彼は殺人的に仕事が忙しかったので、
彼の姪っ子ちゃんと観光していました。
姪っ子と言っても、
彼はお兄さんと歳が離れているので、
もう23歳位だったし妹みたいな感じ。
バレエを観に行ったり、
ロシアのご飯を食べたり、
地下鉄の駅も案内してもらいました。
モスクワの地下鉄の駅は、
それぞれ個性があって、とても素敵。
いつか、地下鉄の日を設けて、
全部の駅を見て回りたいくらい。
きっと、良い観光になると思います。
先日、
Площадь Революции
プローシャッド レヴォリューツィ
という駅に、たまたま降りました。
ここは、8年前に案内してもらった駅。
柱に色々な銅像があって、
その中の、男性と犬の銅像。
そう、これ。
犬の鼻がピカピカになっているのが
分かりますか?
姪っ子ちゃんが、
「犬の鼻や足を撫でながら、願い事をすると叶うんだよ。」
と言いました。
結構有名な話なので、
この駅では本当に大勢の人が、
次々に犬を撫でていきます。
たまに、少し並んじゃう時も…。
それで…
その時確かにお願い事しました…。
そのお陰かどうかは分からないけれど、
その後いったん別れて、ずっと離れていたのに、
私は今モスクワに住んでいます。
もし、何かお願い事があったら、
行って撫でてみて下さい。
8年後に叶うかも?
モスクワの地下鉄での素敵な出逢い
昨日、主人と地下鉄に乗っていた時の出来事。
ひとつ席が空いて、
主人に促されて座りました。
すると、ヨロヨロと1人のお婆ちゃんが乗ってきました。
ロシア人は、女性や子供、お年寄りに席を譲る習慣がしっかり身についていて、
いつも先を越されてしまうのですが、
今回は、私が1番に席を譲ることが出来ました!
「ありがとう!」と言って、
座ったお婆ちゃんは、カバンをごそごそ。
すると、カバンから紙が1枚落ち、
主人が拾ってお婆ちゃんに渡した後、
「見た?彼女、フランス語の勉強してる。」
と主人。
お婆ちゃんは80歳位。
使い込んだノートには、びっしりとフランス語のフレーズが。
C'est vrai.
それは本当です。
Ce n'est pas vrai.
それは本当ではありません。
Je mange avec ma fille.
私は娘と一緒に食べます。
などなど。
ノートのフレーズを読んで、
その後ノートから目を外し、
考えている表情。
地下鉄での移動時間を使って、
フランス語のフレーズを覚えているんです。
それも、ほんの3駅位の隙間時間です。
そして、もう1度私に
「どうもありがとうね!」
と言って、降りて行きました。
何だかとても素敵な光景を見たように思えて、
幸せな気分になりました。
そしてなぜか、私も初めてスムーズに、
「どういたしまして。」
をロシア語で返す事が出来ました。
私達夫婦は、10年前にフランスで出逢いました。
私は英語が苦手、ロシア語は始めたばかり、
彼は日本語が全くダメ、という事で、
通常フランス語で会話しています。
でも、ロシアに移住したのだから、
家でも、もっとロシア語で話せるようになりたいと思っています。
ロシア人のお婆ちゃんがフランス語の基礎会話の勉強しているのを見て、
学び始めるのに遅いって事は無いんだ!
と勇気付けられました。
私もいくつになっても、
いろんな事に興味を持って、
学び続けられるお婆ちゃんになりたい。
お婆ちゃん、
私もロシア語頑張ります!
ロシア語が上達しない理由
私の住んでいるところは、地下鉄の一番端っこ。
モスクワには、日本人が沢山住んでいる場所もあるけれど、
この辺には、日本人はいません。
多分、私だけだと思います。
なので、近所のお店に続けて数回買いものに行くと、
すぐに顔を覚えてもらえます。
それはとても嬉しい事なのですが、
お店の人は、私が何を買うかも覚えてしまう。
乳製品に定評がある、イズビョンカ Избёнка では、
始めは、それはもう緊張しながら、
「牛乳1本ください。52ルーブルの!」
それが通じた時の達成感は忘れません。
そして、毎回牛乳を買います。たまにヨーグルトも。
すると数回目には、
「こんにちは!」
「こんにちは、はいはい、牛乳1本ね!」
言わせてくれない・・・。
なので、
「こんにちは」 「はい」 「ありがとう」 「さようなら!」
で済んでしまうのです。
「また来てね!」
また来るけど・・・。
そして、前々回にも登場したお肉屋さん ミャスノフ Мясноъ。
「こんにちは!」
「こんにちは、鶏むね肉4枚?」
「そうそう。ありがとう。カードで払いますね。」
「ありがとうね。」
「さようなら。」
また喋らないで買い物しちゃった。
だから、たまに、
「そうそう、あとひき肉も!」
と、他の物もフェイントで買います。
さらに、マンションの管理人さん。
うちには、週2回、ロシア語の先生が来ます。
その時は、管理人さんに来客がある事を伝えておきます。
初めての時は、主人に紙に書いてもらってそれを読んで伝えました。
で、当然、3回目には、
「こんにちは!明日・・・。」
まで話すと、
「先生ね!***号室ね!了解。」
・・・喋れない。
最近では、合言葉のように、
私「こんにちは!」
管理人さん「先生!」
部屋番号の確認さえ無くなりました。
皆さん、とても嬉しいけど、もう少し会話させてくれませんか?
ロシア印象派美術館オープン!
5月28日に、新しい美術館がオープンしました。
ロシア印象派美術館
Музей русского импрессионизма
まだオープン前に、車で前を通った時、
「ここお菓子工場だったんだけど、美術館ができるんだよ。」
と主人が教えてくれました。
お菓子工場が美術館だなんて、とても興味をそそられた私は、
HPを確認し、いつも通りヤンデックスマップに住所を入力。
地下鉄ベラルースカヤ駅からヤンデックスに連れられるがまま、
住宅地の中の道無き道を進む事10分。
到着!
(本当は大通りをまっすぐ行けばすぐだったけど、着いたから良い!)
そして、もちろん敷地内で迷う。
ガードマンさんを捕まえ、
「お尋ねします。美術館はどこですか?」
(このフレーズも得意)
と、美術館の入口の真ん前で尋ね、
「ここだよ。」
「あ、ほんとだ・・・。」
敷地内は、赤レンガの可愛らしい建物があって、
お菓子工場らしさを漂わせていたけれど、
美術館は、白基調の超シンプルで近代的な内装です。
入場料200ルーブルを支払い、腕にバンドを付けてもらう。
「2階と3階がエクスポジションです。」
と、たぶん説明され、2階へ。
見始めたはいいが、
誰の作品かどこにも書いてない…。
普通入り口の壁に、画家の名前と歴史プロフィールが書いてあるのに。
どこにも無い・・・。
慌ててHPやパンフレットをみて、
Арнольд Лаховский
アルノルド・ラホフスキー展
である事を確認。
残念ながらラホフスキーを知らなかった私は、
基本情報をネットで調べてから、やっと絵の鑑賞に。
また時間のロス!
2階から3階へ登ると、画家のプロフィール発見!
3階からまわるべきだったみたいです。
人が少なかったのでプロフィール前を陣取り、
英語バージョンを辞書で調べながら何とか読む。
1880年キエフ生まれ。
主にパリやアメリカに住み、
世界の国々を旅し、活動していた画家。
トルストイやムソルグスキーの肖像画を描いた、イリヤ・レーピン、
代表的な印象派画家、アルフレッド・シスレーに影響を受けました。
展示には、パリやヴェニスの街並み、
オランダの民族衣装の人々、
ユダヤを題材にしたもの、
ロシアのプスコフ州を描いた絵が多くありました。
パリは柔らかい感じ、
オランダは少し強め、
ロシアの風景画は太陽の光が射し、
人物はとてもあたたかい雰囲気で、
場所や題材によっても感じが違って面白かったです。
地下には常設展があります。
ロシア印象派について知識が無いので、
誰が誰やら分からなかった…。
少しずつ勉強します。
小さな美術館なので、
疲れずに見てまわれますよ。
お店のおばちゃんと世間話
うちから徒歩1分の所に、
モスクワの図書館 ②
さて、初めての図書館訪問です。
図書館までの道のりはこちら。
まずは、皆がしているように、コートをクロークに預けます。
入り口には、何やらカードをスキャンする係の女性。
でも、私はカードは持っていません。
パスポートを手に近づいて・・・
「イポーンスキー ツエーントル!(日本センター!)」
と、言ってみます。
「*************!」
何か言ってる・・・。
けど理解できるわけもなく・・・。
「ヤ― ニ パニマーユ!(わかりません!)」
これだけは自信持って言えます。
すると、向こうを指さして、
「あそこへ行きなー。」
と、言っている様子。
恐る恐る部屋に入り、受付へ。
ここで、カードを作るってことは理解できました。
でも、ここからはロシア語では無理。
「誰か英語話せる人いますか?」
と英語で聞いてみました。
すると・・・、奥から年配の女性が現れました。
英語できるって。
今までの経験上、英語が出来る店員さんが本当に少なかったから、
天使だと思いました。
それからは、通常そこにあるPCで、自分で登録しなきゃいけないのに、
その天使が、私に色々質問しながら全部入力してくれました。
しっかり準備していった、証明写真とパスポートを提出。
図書館の入館証が出来上がりました!
何度も、
「スパシーバ ボリショイ!!(ありがとうございました!!)」
と言って天使と別れ、
改めて、入り口へ。
堂々とカードを提出して入館。
「4階だよ。」
と、教えてもらいました。
初めての、JAPAN FOUNDATION (日本センター)訪問。
ここまで来るのに、4時間近くかかっています。
本当にうれしかった。
そして日本センターには、日本語を話すロシア人女性がいます。
もう大丈夫。
「本を借りに来ました!」
すると・・・
「はい、パスポートと写真がありますか?」
まさか・・・。
「1階で、カードを作ったんですけど、これ、違うんですか?」
「はい、それは、図書館全体のカードです。」
「え?じゃあ、写真もう1枚要るんですか?」
「そうですねー。」
詰めの甘さが出ました。
主人だったら絶対に2枚持ってきているはず。
準備している時に、チラッと思ったのに、
なんでか、1枚で大丈夫だって変な自信があって。
なのでその日は、
次に来たら何借りようかなーって、
見学だけして行くことに。
それでも、私は大満足。
初めての大冒険はこうして大成功をおさめました。
帰宅後の報告。
「図書館行けた?」
「うん。HO(だけど・・・)」
「HO?またアクシデント?ま、そうだろうね。」
全く驚かない主人でした。
さすが!
モスクワの図書館 ①
今日は私の好きな場所へ。