なっちゃんのGoogle
こんにちは。
モスクワは、だんだん日が短くなり、秋の気配が漂っています。
来週までは、25、6度まで気温があがりそうなので、
もう少し夏気分が味わえればと思っています。
さて、今までに数回登場した、私のロシア一番目の友達、
女子大生のなっちゃん。
高いモチベーションで頑張り続けた結果・・・
奨学金をもらって日本へ留学することが決まりました!
なんと素晴らしい!
一緒に勉強してきた仲間として、これ以上誇らしいことはありません!
「留学できそう」
と聞いたのは2月。
なっちゃんの家にお呼ばれをして、ブリヌイをごちそうになった日に
私はお祝いにと、お赤飯を炊いて行ったわけです。
そして、お赤飯の説明をしている時に、
「これは、お祝いのご飯です。私は、なっちゃんの留学が決まってとてもうれしい・・・」
と言いかけた時に、
なっちゃんが日本語で、
「お母さんはまだ知らない・・・」と。
Почему-------!!(パチェム!=なんで???)
びっくりして、
「えーーーー!!ごめん!」
でも、私のロシア語もおぼつかないし、お母さんはいまいちピンときていないけど、何となく気づいたか・・・?
「たぶん大丈夫。」
と、なっちゃん。
先に言ってよー。
どうして、親よりも先に私が知ってんの!?
と、後に聞くと、
「なんか、言えない。寂しがると思うから・・・」
「いや、一年だよ、あっという間だから大丈夫だよ!嬉しいよ!」
「喜ぶと思うけど、言えない」
というわけで、伝えたのは多分、7月頃だったような。
随分引っ張ったねー。
でも、お母さんは泣いて喜んでくれたそうです。
良かったね。
そして、それから、日本行きの書類やもろもろが心配で仕方ないなっちゃんは、全て日本語で書かれてくる書類を私の所に持ってきて、
「どうしたらいい?」
しばらくこれの連続。
ビザの申請で大使館へ行くことや、日本での銀行のこと、
送り返す書類の書き方など・・・。
ほとんど自分では読まずに持ってきてましたね。
8月にならないと大使館の手続きが出来ないと書いてあるのを
そのまま伝えると、
「明日(7月中)行きたかった。どうして8月?」
「Я не знваю(私は知らない)。
私は大使館の人じゃないから・・・。」
「この佐藤さん(大学の担当の人)は女?」
「だから、Я не знваю(私は知らない)。 私は大学の人じゃないから。下の名前が無いとわからないんだよ。」
*ロシア語の名前は、苗字で男女の区別がつきます。
「どうして、日本へ行く前に自分で授業をえらばなくてはならない?」
「だーかーらー。Я не знваю(私は知らない)! 私は大学の人じゃないってー!」
なっちゃんは、全て私が知っていると思っている・・・。
そして今日は、スカイプで勉強会。
「私は、みっちゃんに質問がある。」
「(きたきた)、はいはい?」
「電圧が違うので、どうしたらいい?」
「Я не знваю(私は知らない)。日本からパソコンを持ってきた時、電気屋さんに聞いたら、今のパソコンは大丈夫だと言われた。でも、色々電気屋さんに聞いた方がいいかもね。」
(私は特別、電化製品に疎いので、本当にわからない。ドライヤーとかは日本で買うように勧めました。)
「日本でー、Таракан ・・・えーっと、タラカン、日本語で・・・。
(調べて)あー、ゴキブリ!私が行く大学の寮に、ゴキブリはいる?」
新しい角度の質問・・・。
「大学の寮?寮の事は、Я не знваю(私は知らない)・・・。」
「あー、はい。日本で。みっちゃんのアパートに、いた?」
「いたよ。こんなでっかいの。」
「えーーーーー」
顔を覆うなっちゃん。
「いるよ、日本。しかも大きくて黒くて、速いよ。」
私はとりあえず、現実を教えることにしています。
行ってから、こんなはずじゃなかった・・・とならないように。
「食べ物があるところにはいるよ。だから、すぐにやっつけるんだよ。
スプレーを買ってください。」
「はい!」
「いい?例えば、ここ、壁に止まっています。そうしたら、目を離さないように後ずさりでスプレーを取りに行きます。(全てスカイプ越しに実演しています。)で、ずっとゴキブリを見たままスプレーを構えて、一気にシュー!!!!」
なっちゃん両親指を立てて、イイねをしながら爆笑。
「はいはい、わかった!」
「逃がしたら、寝る時にずっと、今ゴキブリが部屋にいる、と思いながら寝なくてはなりません。」
「はい!わかる!」
というように、私はゴキブリの退治方法まで事前にレクチャーして、日本へ送り出すわけです。
なっちゃんは、
「私は、みっちゃんは、何でも知っていると思っています。日本のことも、モスクワの事も、全部みっちゃんに聞きます。」
と言いました…。
「Googleだと思ってる?」
「はいはい。」
まあ、いいか。
私は決して、日本とモスクワのことに詳しいほうではありません。
でも、他の日本人を知らないなっちゃんは、私のポテンシャルの低さを知らずに頼りにしてくれるので、今は、知らない知らないと言いながらも頑張りたいと思います。
そして、なっちゃんはきっと、日本でGoogleに値する友達を見つけることでしょう。
でも、私にとって一番初めに出来た友達はなっちゃん、あなたです。
いつまでも応援しています。
(なっちゃんは、このブログの存在を知りません。)
今月の19日に旅立ってしまうので、とても寂しいですが、これからも助け合いながら勉強していくつもりです。
年末年始には、日本で会いましょう!!
頑張れなっちゃん!