チェーホフ記念モスクワ芸術座 ゴーゴリ『-外套 がいとう- 』①
こんにちは。
前回、「明日はゴーゴリを観に行きます!」と書きました。
そして、昨日。
待ちに待った『外套』。
私は年明けから、ゴーゴリにはまっていました。
『外套』は、『罪と罰』同様、昨年に一度読んでいました。
前回は岩波文庫で読んだのですが、
「いま、息をしている言葉で、もういちど古典を」
のコンセプトであらゆる古典を新訳している、光文社古典新訳文庫でも読んでみたくて、図書館で借りて読みました。
かなり斬新な新訳でした。こればっかりは好みなので、良い悪いではありませんが、私個人としては、『外套』に関しては、岩波文庫の訳のほうが好みでしたので、さらにもう一度、岩波文庫で読みました。
計3回ですね。短い話なので全く苦ではありません。
2月28日にこの劇場でやる事は知っていましたが、気づいた時には満席。
チケットは取れないまま、万が一のために何度もチェックしていました。
そして、10日程前に1席だけ空きが出ました!
すぐに購入。それからずーっと心待ちにしていました。
主人公の役人、アカーキー・アカーキーエヴィチ・バシマチキンが、どんな風に演じられるのか。私の中でイメージは出来上がっています。
ぴったりなのか、期待以上なのか・・・。
劇場の新館、席数も少ない小さな舞台ですから、間近で観ることができます。俄然、期待は高まります。
少し腹ごしらえをして、チケットを手に劇場へ向かいました。
この劇場は初めてなので少し離れた新館がわからず、極寒の中チケットを売っているダフ屋のおばちゃんに場所を尋ね、無事に入場。
この劇場は、本館、別館、新館とあります。
【本館】
【別館(小ステージ)】
【新館】
今回私が行ったのはここ。
下のお姉さんに、『外套』は2階だと言われ、持ち物チェックを通って2階へ。
そして、劇場のお姉さんに、挨拶をしてチケットを渡しました。
すると・・・
お姉さん「知ってますよね?」
私 「何が?」
お姉さん「今日、『外套』は中止ってこと。」
私 「えー!何で???」
お姉さん(首をすくめる)
これは、中止ったら中止。ってことですね。
私 「で、何やるんですか?」
お姉さん「******。」
私 「私、それ知らない・・・。『外套』しか見たくないから・・・。」
お姉さん「じゃあ、チケット売り場に行ってくださいね。」
こんなことって・・・。
いや、あるんです。こんなこと、あるんですけど、本当に楽しみだったのでショックで・・・。
とぼとぼ降りていって、荷物チェックのおじさんに、
私 「『外套』やらないんだって・・・。」
おじさん「だからさっき言ったでしょー。」
私 「そっか、私分かってなかったー。チケット売り場ここですか?」
おじさん「チケット売り場は外出て右ね。」
私 「ありがとう。」
おじさんは、『外套』を観る気満々の私に、今日は変更だって教えてくれていたんですけど、私はおじさんの言葉の中の、『外套』だけ聞いて、
「そうそう私、『外套』観るんだー。」
と、全然理解していなかったのです。
チケット売り場で返金処理をしてもらい、帰宅することに。
「サイトで買ったでしょ?カードに返金するから、書類に、名前と電話番号とパスポート番号書いて。」
と言われたんですが、今日に限ってパスポートを忘れていて、ついてないなー、と思い、
「今日パスポート忘れちゃったんです。」
と言ったら、
「・・・・。じゃあいいわ。」
え?いいの?なんだそれ・・・。まあいいか。
というわけで、手続き終了。
【チケットカウンター】
ただでさえ会話が難しいのに、窓口のマイクの調子が悪く、途切れ途切れなので大変でした。
チケット売り場の横には、『カフェ チェーホフ』があります。
うっすら覚えているのですが、10年ほど前に旅行で来た時に、ここで一人でボルシチを食べたような・・・。
もちろんロシア語は話せないし、フランス語は通じないしで、「ボルシチ!」と言ったら優しいお兄さんが対応してくれました。懐かしい。
【カフェ チェーホフ】
転んでもただでは起きない私は、近くにある、私の好きな場所へ。
伝説のバレリーナ マイヤ・プリセツカヤさんの銅像と壁画がある小さな広場。
【プリセツカヤさんの壁画】
白鳥の湖ですね。モスクワに来てからずっと、私の携帯待ち受けにしています。
寒すぎて、うまく撮れませんでした。
演目は『カルメン組曲』ですね。大きな花の髪飾りが印象的でした。かっこいい!
それにしても、この冬一番かって程の寒さで、おそらく-20度以下でしたので、手袋をとって写真を撮ったら一瞬で指先に激痛が。
そそくさと地下鉄へ向かい、次回は絶対に『外套』観るぞ、と決意を新たにしました。
というわけで、今日は観れなかったです。というお話でした。
また、新しい体験ができたので、レベルがひとつ上がったということにしておきます。
最後に、劇場がある カメルゲルスキー横丁の写真をお届けします。
キラキラできれいです。
【チェーホフさん】
わかりますか?以前にも登場しました。右にいらっしゃるのがチェーホフさんです。素敵。
【カメルゲルスキー横丁】
飲食店が並び、にぎやかな通りです。
あ・・・。今、チケット代の750ルーブル(約1500円)が銀行へ返金されたというメッセージが入りました。
(これ本当です。凄いタイミング。)
きりが良いので、この辺で。
明日は、オーケストラ(バイオリン、ピアノソロ)のコンサートへ行ってきます。
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