パリのちモスクワ

パリで出逢ったロシア人と10年後にモスクワで結婚。超ロジカルな夫と超うっかりな私の生活、ロシアの魅力。

山本との日々

 

たまにはフランスの話を。

 

 

そして、(前回の続き)

 

フランス語を思い出すべく、大好きなフランスの映画を観たわけです。

それは、

 

最強のふたり

 

その映画には、アフリカ系フランス人の俳優さんが出ています。

背が高くガッチリと、筋肉がついた身体つき、そして、ユーモアのある独特なフランス語の話し方、声、愛嬌のある笑顔…。

 

ん?この人知ってる気がする…。

 

誰だ?

 

あ、山本!

 

そう、それは12年前、

ワーキングホリデービザで、フランスに1年住んでいた時に、

パリのフランス料理レストランで一緒に働いていた、山本にそっくり

声や話し方なんて、もう山本そのもの!

懐かしくて泣きそうになりました。

世の中には、よく似た人がいるもんですね。

 

山本はマリ出身の生粋のアフリカ人です。もちろん私達は下の名前で呼んでいましたが、一般人なので一応ここでは伏せておきます。

 

ただ、山本は日本人と仕事をするうちに、"山本"という苗字を気に入って、名乗っていたので、今回は山本でいきます。

 

初対面で、

「moi(俺) やまもと!」

と言われました…。

 

山本は、人懐こくて、いい奴でした。

 

山本は洗い場担当で、その他、ナフキンの洗濯や、ジビエの季節にはイヤイヤ鴨や鳩の羽もぎまでやっていました。

 

私達2人は洗濯物担当。

地下のワインセラーの奥の洞窟のような洗濯場で、いつも2人でナフキンをアイロンがけしながら、愚痴をこぼし合ったり、ふざけて遊んだり。

時にはフランス語で喧嘩までしました。

初めはフランス語がほとんど話せなかったのに…。

普段、おとなしくて優しい(と思われていた)私が、カンカンに怒って山本との喧嘩しているのを見て、

 

「あのいつも優しいミチが怒ってる…」

と、

皆んなが唖然としていたっけ。

 

私が、正しくはないけど、

ある程度話せるようになったのは、

泣いたり笑ったり怒ったりしながら、

一緒にいた山本のお陰かも知れないな。

 

映画を観て、今はパパになった山本に会いたくなったので、もう一回観ました。

 

山本、元気かな。

 

ここに山本はいないけれど、

今、モスクワで私のロシア語を上達させるべく、一緒に頑張ってくれているのは、可愛い可愛いロシア人女子大生のなっちゃん(仮名)。

 

その話は、次回に。